劇場にいざなう為の
オンライン配信を。

コラム

新型コロナウイルスの世の中になってから演劇公演のオンライン配信が急速に普及しました。
「ナマ」が前提の演劇を、自宅の端末で。不思議なことです。
飽くまでも映像ではありますが、オンライン配信の普及によって劇場に足を運ぶことが困難な人たちにとって観劇のハードルは劇的に下がりました。
私自身は「演劇はナマで観る派」ですが、先日手がけた公演の際も、劇場まで来られない方々に向けて公演のご案内がしやすくなりましたし、
実際にオンライン配信で観劇してもらった人数も増えています。

ただ、これはよくよく注意しなければいけないことだと思いますが、
オンラインを観た人たちが「次は絶対に劇場で観たい!」、そう思える現場作品と映像を提供しなければいけない、ということ。
「演劇は自宅で気楽に観るものだ」、そんなふうに思われては、却って演劇の衰退に繋がっていってしまいます。

映像で演劇を見せる工程のなかで、私たち演劇人が皆、「演劇らしさとは何か」を今一度考え直す機運が高まっていくといいなと思いました。

緑川憲仁(みどりかわのりひと)

シアターキューブリック公演『葡萄酒いろのミストラル』配信映像より。
2022年5月上演作品。

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